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根拠なき自信を持て  ~神OBが京都産業大学を語る~

 

 京都産業大学同窓会は2019年12月8日、同窓会設立50周年記念行事を開催した。「絆、そして感謝」をテーマに掲げ記念講演や祝賀会といった行事が開催され、各界の第一線で活躍するOB・OGからは、本学の在学生に向けてメッセージが送られた。

 

 

 午前中、神山ホールにおいては、アサヒグループホールディングス取締役会長兼取締役会議長の泉谷直木氏(法学部卒)、元ラグビー日本代表の大畑大介氏(経済学部卒)、京都中央信用金庫理事長の白波瀬誠氏(経済学部卒)、タレントの谷口キヨコ氏(法学部卒)といったOB・OGによる、「私×〇〇×京都産業大学」をテーマにしたパネルディスカッションや在学時の思い出話、泉谷氏単独による記念講演が行われた。

 

 

 午後は会場を宝ヶ池プリンスホテルに移し、記念式典や祝賀会が開催された。司会に漫才師のハイヒールリンゴ氏(経営学部卒)とラジオ大阪アナウンサーの原田年晴氏(法学部卒)を迎え、約千三百名(主催者発表)もの同窓生が参加した。さらに、本学応援団が指揮して会場にいる全員で学歌斉唱が行われ、会場内は終始熱気に溢れたまま、記念行事は華々しく終了した。

 

 

 この記念行事で泉谷直木氏は「我が魂・京都産業大学」をテーマに記念講演を行った。冒頭に自身が1968年に入学した時について「当時はまだ開学したばかりで山肌が所々に見え、校舎は年中工事中の状態だった。だがエネルギーは強い大学で、学生は根拠のない自信に溢れ、挑戦することを嫌がらない人が多かった」と思い出を語った。自身が実社会で働くようになってからは「他人と競争をしたという感覚は今まで無く、自分の中にある根拠なき自信を少しでも根拠のある自信へ高める、いわば自分との戦いであった。」と振り返った。さらに、重役になり自分が苦しくなった時には本学の建学の精神や学歌の歌詞を読んだという。そこから、「覚悟とは何か?」という問いに対し「自分自身の人生に責任を持つ」という答えを得て、進むことが出来たと語った。

 

 

 そして、在学生に向けて泉谷氏は、「アルバイトをすることも良いがそれよりも授業料の方が値段が高く付くことを忘れてはいけない、つまり教職員や施設そして学校を使い倒すべきだ」と言い。さらに、現在の多様性の時代にも、根拠無き自信と倫理観を持って社会に貢献してほしいとメッセージを送った。

 

 

 最後に泉谷氏は、在学生や同窓生だけでなく本学に関わる人たち全員に向けて「大学名を言う時は、京産や産大と略称するのではなく、京都産業大学と誇りを持って発言してほしい」と語り、記念講演を締めくくった。