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あべのハルカス美術館にて「ヨーロッパの宝石 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」が開催


あべのハルカス美術館展覧会情報「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」より

 

 あべのハルカス美術館にて「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」が開催されている。

 

 リヒテンシュタイン侯国とは、中央ヨーロッパに位置し、スイスとオーストリアに囲まれた小豆島ほどの大きさの国である。300年以上前に建国され、かつて神聖ローマ皇帝に仕えていたリヒテンシュタイン侯爵家が君主だ。侯爵家は14世紀頃から美術作品の収集を始め、カール・オイゼビウス侯(1611〜1684)が「美しい美術品を集めることにこそお金を使うべき」という家訓を残した。またヨハン・アダム・アンドレアス侯(1662〜1712)により美術作品コレクションの相続体制を整えられ、現在のリヒテンシュタイン侯爵家は世界でも有数の規模を誇る約3万点の美術作品コレクションを有していている。

 

 「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」は侯爵家が所有する北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする絵画と東洋・西洋の陶磁器など合わせて126点を「リヒテンシュタイン侯爵家の歴史と貴族の生活」、「宗教画」、「神話画・歴史画」、「磁器―西洋と東洋の出会い」、「ウィーンの磁器製作所」、「風景画」、「花の静物画」の7つのコーナーに分けて展示している。

 

 そのうち「花の静物画」について取り上げる。16~17世紀にかけて発展した絵画ジャンルである花の静物画は、本来別々の時期に咲く花を同時に描いたものだ。伯爵家コレクションには細密描写の優れた油絵に加え、色彩豊かな花々が写実的に描かれた華麗な磁器など、花を描いた作品が多く所蔵されている。そのなかでも、繊細かつ華やかな作品が展示されている。またこの「花の静物画」のコーナーでは写真撮影が可能となっている。

 

 開催期間は1月30日(土)~3月28日(日)まで、開館時間は火曜日~金曜日が10時~20時、月曜日・土曜日・日曜日・祝日が10時~18時だ(入館は閉館時間の30分前まで)。入場料は一般が1,500円、大学生や高校生は1,100円だ。

 

 ルーベンスやクラーナハ(父)、ヤン・ブリューゲル(父)などの油絵や優美な陶磁器を有し、その華麗さが「宝石箱」とたとえられるリヒテンシュタイン侯爵家のコレクション。「宝石箱」の華麗な魅力を感じられるあべのハルカス美術館へ足を運んでみるのはいかがだろうか。