本学で6月6日より試験導入されていたUber Eatsの一時休止が決定した。Uber Eatsはアプリやウェブサイトから料理を注文できるフードデリバリーサービスで、配達パートナーが料理を店まで受け取りに行き、注文者に届ける。本学では学生が配達パートナーとして登録した。
Uber Eatsは食堂の混雑の解消や授業の空き時間を活用した学生への経済支援も期待できる。
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試験導入では、様々な問題に直面した。当初、配達用のバッグは通学や授業に持ってくるには大きすぎたため、バッグを学内限定で小さなバッグに変更。また学生の利用が少ない13:00からという営業時間を、MIYAKO製麺では水曜日限定で11:00にするなど、およそ2ヶ月の期間中に食堂・大学Uberが協力し、問題を解決してきた。
しかしUber Eatsを利用すると手数料が発生し、価格が上がってしまうため、Uber側は学内限定のサービスではビジネスとして成り立たないと考え、大学に対して学外のサービス提供を提案した。しかし、学外への配達の実現は難しい。学外に配達する場合には配達パートナーとして活動する学生への保険が適用外となるためだ。Uber Eatsでは配達パートナーは個人事業主として扱われるため、社会保険料が負担されない。この問題が解決されない限り、大学として再開を認めるのは難しい。
Uber Eatsのサービスが再開すると、国内の大学では初めてキャンパス内の食堂がサービスを提供することとなる。空いている資源を欲している人に仲介する新しい経済の仕組みとして、近年注目されているシェアリング・エコノミー。その考え方が学内に浸透することに繋がるかもしれない。
学外にサービスを拡大する上で、地域の住民のニーズ、サービスの実施時間など検討すべきことは多いように感じる。しかし、Uber Eatsが本学周辺の地域でサービスとして成り立てば、大学の地域貢献にも繋がるはずだ。再開が待たれる。