6月7日本学の神山ホールでメルカリCMOの村田雄行氏の講演会が開催された。村田氏は京都産業大学経営学部を2006年に卒業した。
村田氏は学生時代に部活やサークルに加入していなかったが、インターネットやアフィリエイトなどに没頭していたという。
卒業後、村田氏は楽天に入社し、システム開発課に配属される。楽天で二年間勤務した後、村田氏は新しい価値のあるネットサービスを作りたいと思い、キラメックス株式会社を創業し、飲食店などのクーポンを購入できるKAUPONというサービスを立ち上げた。この事業は圧倒的な資本と営業力が勝つビジネスであるため、結果として負けて事業を譲渡した。このときビジネスは難しいと村田氏は痛感したという。
その後、村田氏はオンラインのプログラミングスクールを開業した。短期間で技術を習得できることからヒットし、大手企業から買収の提案が来る。村田氏は事業をさらに発展させるために大手企業の傘下に入ることを決断した。
二〇一八年八月からはメルカリに入社し、現職に就く。村田氏は、講演会の中でメルカリの課題を挙げた。メルカリの認知度は非常に高いものの、利用者をさらに増やすことが課題だという。
そこで村田氏はマーケティング活動として、「徒歩〇分」や「トイレットペーパーの芯、大放出」などと記載した一風変わった折り込みチラシや、思わずSNSで発信したくなるような面白い仕掛けがある一面広告を出した。新元号として令和が発表された際は、令和とプリントされたTシャツを街頭で号外として配布した。
これらの活動で村田氏が心掛けたことは、「バズらせる」ことだった。バズらせるとは、話題性を持たせるということだ。メルカリのようなサービスでは、利用者が多いほど他のフリマアプリから利用者が流入するというネットワーク効果があるという。人々に話題にしてもらうことで、新規利用者の拡大を図った。
最後に村田氏は本学学生に向けて「学生時代に没頭できることを見つけることは重要だ。没頭できることを見つけるのは難しいが、見つけるには様々なものに挑戦して探すしかない。」とメッセージを贈った。
記者は一年次生だが、今後の学生生活のヒントになる有意義な講演だった。