京都産業大学は周辺の街灯が少なく、5限終わりともなると冬は辺りが真っ暗になる。暗く寂しい夜道を歩きながらふと空を見上げると、夜空に散らばった星々がやけにはっきり見えるのである。都会での生活では中々見ることのない星の数に少しばかり感動する。
この星々をもっと間近に見ることはできないだろうか。そんなことを思ったならば学内の神山天文台に行ってみよう。天文台はいつでも施設見学ができ、毎週土曜日には天体観望会が行われているのだ。今回は天文台の魅力を紹介しようと思う。
天文台の中には11トンもの重量を誇る荒木望遠鏡がどっしりと構えている。口径(光を集める鏡の直径)が1.3メートルにも及び、この数字は私立大学の中では国内最大級である。集められる光が多い分、暗い天体もはっきり見える。月表面のでこぼこしたクレーターや、土星の環などをはっきりと見ることができ、肉眼では見られない光景がそこに広がっている。
毎週土曜日に行われる*¹天体観望会は在学生に限らず誰でも参加することができる。参加者は主に地域の方々が多く、常連さんも存在するのだとか。対して在学生の参加者は少数であるとのこと。観望会では荒木望遠鏡の他、小型望遠鏡での天体観察ができる。
また宇宙の3D映像上映も行っているため、内容はもりだくさんである。天体に関する知識が少なくても神山天文台サポートチームの学生や天文台スタッフが天体の解説をしてくれるため、心配はいらない。
神山天文台サポートチームの責任者である福井さんは「観望会に来てくれる学生が少ない。もっと気軽に天文台に足を運んで頂けたら嬉しい」と自らの思いを語った。年に数回学生教職員を対象とした、天文台サポートチームが主催する学内観望会が開催される。平日に行われるため、学生であれば授業終わりに立ち寄ることができるだろう。学内の素晴らしい設備を気軽に利用するチャンスだ。
*¹ 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、観望会の開催中止及び休館する場合があります。詳細は公式ホームページにてご確認ください。
https://www.kyoto-su.ac.jp/observatory/