本学には 2020 年 9 月現在で富山、石川、福井の北陸地方出身の学生は約 700人在籍しています。そんな大所帯である北陸の魅力やローカルネタを北陸生まれ、北陸育ちの筆者がシリーズでお送りしていきます。
第2回目の今回は石川県です。
→第1回の富山はこちら
かつて、現在の石川県を中心とする地域を収めていた加賀藩・前田家は、百万石と言われるような石高を誇っていました。近江商人も訪れていた金沢は城下町として栄え、太平洋戦争の戦火も免れたため、現在でも歴史ある街並みが残っています。また、国内の金箔生産量の99%を金沢市が占めているため、金箔の街としても有名です。さらに、2015年春の北陸新幹線金沢延伸開業を受け、金沢を含む石川県は、さらに観光地としての人気を集めています。
さて、石川県には能登地方と加賀地方があります。おおまかにいうと、加賀地方は金沢市を含む石川県の南半分、能登地方は、石川県の北半分、日本海に大きく飛び出した能登半島一帯の地域です。金沢があまりにも有名なため目立ちにくい能登地方ですが、観光地や祭りなどが多くあります。
能登の観光地と言えば、輪島市の輪島朝市が1番のオススメです。道の両端にズラっと並んだ露天で新鮮な海の幸や加工品、野菜などを購入することができます。また同市で毎年夏頃に開催される輪島大祭では、巨大な切籠灯籠であるキリコの迫力ある巡行が楽しめます。市内中心部にはキリコ会館があるため、祭りの開催時期でなくても、キリコを見て、雰囲気を味わうことが出来ます。
他にも能登地方には、日本海側で唯一ジンベエザメを見ることができるのとじま水族館(七尾市能登町)、ユネスコの無形文化遺産に登録され、高さ12メートルの山車(でか山)の巡行を楽しめる青柏祭(七尾市)や、北前船の寄港地であり、日本最古の木造灯台がある福浦港(志賀町)など、数多くの歴史や文化に触れることが出来ます。
加賀地方は金沢を中心とした加賀平野、活火山である白山のある地域です。前述したように、金沢は歴史ある城下町ですが、今日では現代美術も発展しており、街のいたるところにアートがあり、金沢21世紀美術館には現代美術が数多く展示されています。また、金沢は市内中心部に観光地がコンパクトにまとまっているため、手軽に観光が楽しめる街となっています。金沢駅から近江町市場、尾山神社、金沢城、兼六園、ひがし茶屋街と、市内ぐるっとを回れば金沢を満喫できるでしょう。
もちろん、金沢だけが加賀の全てではありません。小松市には歌舞伎の演目、「勧進帳」の舞台となった安宅の関があります。内容については説明しませんが、歌舞伎の舞台ということで、小松市では小学生による子供歌舞伎が行われています。また、小松市と言えばパワーショベルやブルドーザーなどの重機メーカーである小松製作所(KOMATSU)の創業の地であり、駅前には3階建ての建物に相当する大きさの、鉱山で運用される巨大なダンプ(930E-2)も展示されています。
能登と加賀と書いてきましたが、どちらも温泉が多い地方です。和倉、山中、山代、粟津と温泉地が多く、温泉街として栄えている場所も多くあります。また、石川は飯が美味い地域でもあり、特に海産物ではどこにも負けない県と言えるでしょう。のどぐろやブリ、桜えびなど海の幸に恵まれています。
ここに書ききれないことの方が多いですが、この辺りで石川を紹介する文を終わらせていただきます。方言やあるある、観光情報が下に続きますので、どうぞご覧下さい。
☆石川の日本一・すごいもの☆
・ふぐの漁獲量が日本一
平成29年の統計によれば、山口は5位だそう。石川のふぐも上手くブランド化出来ればよかったが。
・アイス、寿司への支出が日本一(金沢市)
データ収集の都合上金沢市となっているが、他の地域でも実感はできる。冬でもアイス、これ石川の常識。そして回転寿司は回らない寿司のクオリティ。
・年間降水量日本一
筆者は京都に来て晴れの日が多いことに喜んでいる。石川、北陸は本当に曇天が多い。
☆石川あるある☆
・8番ラーメンはソウルフード
あっさり系が好みの石川県民。野菜ラーメンが売りの8番ラーメンは県民食。炒飯もとっても美味いのでぜひ食べて欲しい。
・金沢県
金沢があまりにも有名なため言われる言葉だが、よく思わない県民も多い。でもどこからって聞かれて石川が通じなかった時は金沢と言ってしまう。悔しい。愛知の人と仲良くなれるかもしれない。
・若い力
”若い力と感激に 燃えよ若人胸を張れ”音楽が流れれば小学校で踊った記憶が蘇る。主に金沢市民が小学校で若い力を踊るが、能登でも踊るところは踊っている。
・富山を見下す
石川が北陸の盟主であると思っているため、ライバル富山は見下しがち。隣の県なのに富山をネイティブ発音できない。
・小京都と言われるのが嫌
よく、小京都と言われる金沢は城下町。武士、商人、庶民の街 金沢 を小京都と言われるのをよく思わない県民は多い。
☆石川の方言☆
※上から、方言・意味、例文
・だら(あほ)
「はぁ~?だらんないけ!」
(はぁ~?馬鹿じゃないの!)
・げん(接尾語)
「分かっとるげんけど」
(分かっとるんやけど)
・たいそい(しんどい、辛い)
・まんで(とても)
「あのお菓子、まんでまいげんて」
(あのお菓子、とっても美味しいんやって)
・○○さかい
「そうやって言うとったさかい」
(そうやって言ってたから)
・おつゆ(お味噌汁)
石川県でおつゆといえば十中八九お味噌汁のことを指す。断じてすまし汁やつゆではない。
・ほうる(捨てる)
「そこほっといて」
(そこに捨てておいて)
お読みいただきありがとうございました。北陸出身の筆者ですが、世代やお住まいの地域によって内容に違和感を感じる場合もあると思います。どうかご愛嬌でお願いします。石川の魅力や面白いことはここに書ききれないくらい沢山あります!
歴史と観光のまち、石川県に決まっしま。
次回 vol.3 は~福井編~を予定しています。
【リンク集】
☆観光案内☆
旅行の際は消毒やマスク着用、COCOA の活用など新型コロナウイルス感染症の対策を十分に行いましょう。
監修:石川県出身の本学学生