春が近づき暖かい日が増えてきたが、夜になるとまだ肌寒い日が多い。そんな日に活躍するのがショウガだ。ショウガは、食用だけでなく薬用にも幅広く使われる。刺身の薬味や、ジンジャーエールにショウガ焼きなど、日本の食卓ではなじみのある植物だ。2~3世紀ごろにはすでに日本で栽培されていたという記録がある。
では、なぜ寒い日にはショウガが活躍するのか。理由はその効能にある。ショウガは代謝・消化の促進や血流促進、鎮痛・殺菌作用など様々な体に良い効能を持つとされている。そのため、体を温めるのはもちろん、冷え性の改善やダイエットにも効果が期待できるのだ。
そんなショウガだが、実際に調理する際にまず思いつくのは、薬味や味付けとしての使い方ではないだろうか。そこで、ショウガの少し変わった使い方を2つ紹介したい。
1つ目は、紅茶にショウガをすりおろしたものを入れるショウガ紅茶だ。少し辛く感じるかもしれないが体を芯から温めてくれる、寒い日にはぴったりの飲み物だ。お好みで紅茶の種類やショウガの量、ハチミツや砂糖の有無を調節するとより楽しむことができるだろう。
2つ目はショウガ風呂だ。これは、すりおろしたショウガをふきんやガーゼを袋状にしたもの(お茶のパックでも代用可)に入れて風呂に浮かべるというものだ。入浴の15分ほど前に湯船に浮かべておくことで、ツンとした香りに包まれた風呂が完成する。ショウガの成分がじわじわと体に染みわたることで、入浴後も体が冷えにくいので冷え性の方には特におすすめだ。なお、肌が弱い方は肌荒れなどを引き起こす可能性があるので注意していただきたい。
これら2つの使い方は、手軽にショウガの効能を体感できるので、良ければ試してみてほしい。
様々な料理に使いやすいショウガのチューブが存在することで、生のショウガを手に取る機会はあまりないかもしれないが、寒い日には生のショウガで体の芯から温まるのも良いだろう。