新型コロナウイルスの感染拡大により、どの業界も苦しい状況が続いている中、三密を回避できるキャンプ業界はブームが到来している。
90年代に起きていた第一次キャンプブームでは主にファミリーキャンプが中心だった。しかし、現在起きているキャンプブームは少し様相が違う。ファミリーキャンプだけでなく、一人で楽しむ「ソロキャンプ」、SNSなどで参加者を募集し構成される「部族キャンプ」、野山に分け入りハードな状況を楽しむ「野営」「ブッシュクラフト」。一つ一つを挙げるときりがないほど多彩なキャンプスタイルが生まれている。
第一次キャンプブームの時は店に相談してそのままキャンプ用品を一式購入するという人も多かった。しかし現在は通販などで様々なブランドのアイテムを購入できるので、持っているキャンプ道具が全て違うブランドという人も少なくない。昔とは違い大手のメーカーが市場を独占しているわけではなく、ガレージブランドという小規模ながら高品質でオリジナリティー溢れる製品を作り出すブランドなどが市場競争に参加しており、そのような状況を後押ししている。
現代の高度に細分化された社会の中で、人とは違う自分のスタイルを表現することができるキャンプは、現代の人々に適した過ごし方ではないだろうか。