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身近だけど知らない!京都駅の豆知識


京都の表玄関、京都駅。通学やどこかへ遊びに行際などに利用したことのある方も多いだろう。京都駅は新幹線や在来線など併せて4つの鉄道会社が乗り入れ、各社の合計が1日の平均乗降客数が約70万人という日本有数のターミナル駅であり、駅舎の美しさで世界的に有名な駅でもある。

 

京都駅の歴史は古く1877年まで遡る。日本で最初に開通した新橋から横浜間の鉄道に続いて2番目に開業した神戸から京都間鉄道の終着駅であった。開業当時の京都駅周辺は旧来の繁華街であった三条通からも遠く離れていたことから寂れていたものの、山陰本線(嵯峨野線)と奈良線の開通、京都市電の乗り入れなどによって急速に発展していった。1964年には東海道新幹線が開通し、首都圏や中京圏へのアクセスは飛躍的に向上した。今日では国際観光都市・京都の中心駅として機能しており、将来は北陸新幹線の乗り入れも決定している。今回はそんな京都駅のあまり知られていない豆知識を3つほどご紹介していこう。

 

1つ目の豆知識は京都駅には日本一長いホームが存在することだ。中央改札を入ってすぐにあるホームがそれだ。長さは558mあり、これは新幹線ホーム(約400m)よりも長い。だが、このホームに新幹線よりも長い電車が来るかというとそういうわけではない。実はこのホームは0番ホームと30番ホームの二つのホームが繋がった形となっている。30番ホームは原則、関西空港行きの特急「はるか」専用のホームと利用され、一時期は「はるかホーム」という名称がつけられていた。

 

2つ目の豆知識は、JR京都駅が日本で最も数が大きいホーム番号である「34番のりば」を有する駅であるということだ。しかし、単純にホーム自体が日本で最も多いのは28本ものホームを有するJR東京駅だ。なぜこんな齟齬が生じているのか。

 

実は31番から34番ホームは山陰本線の乗り場となっており、山陰の「さんいん⇒31」のごろ合わせから30番台の数字の割り当てがされている。実際の京都駅は新幹線ホームも含めたJR全体で19本のホームしか存在せず、15番から29番に至っては欠番となっている。34本もの線路が実際にあるわけではないのだ。

 

3つ目の豆知識は、京都駅ビルは全国のターミナル駅再開発の先駆け的存在であるということだ。京都駅ビルは平安遷都1200年記念事業の一大プロジェクトとして開発され、内部には百貨店やホテル、劇場のほか、専門店や公共施設といった施設が入っており、一つの「街」を形成している。その巨大さや奇抜なデザインが故に開業前には、古都にふさわしくない、などの批判的な意見もでたが、新しい観光名所として多くの人が訪れるようになったほか、内部の百貨店の好調な売り上げを達成するなど、駅ビルの再開発としては成功を収めた。この京都駅の成功事例は、その後に開発された名古屋駅のJRセントラルタワーズや札幌駅のJRタワーなどにも大きな影響を与えている。

 

このように京都駅には知られざる日本一や豆知識がある。皆さんが普段何気なく使っている駅なども、意識して歩いてみると意外な発見があるかもしれない。